布団は毎日たたんだ方がいい?敷きっぱなしはダメ?湿気・カビ対策を解説

毎朝、布団をたたむのは意外と手間がかかります。「夜にはまた敷くのだから、そのままでもいいのでは?」と思う人もいるでしょう。

結論からいうと、床に直接敷く敷布団は、できれば毎日いったん床から離して、布団の裏側と床面に空気を通すのがおすすめです。ただし、「起きたらすぐ三つ折りにして押し入れへ入れなければならない」という意味ではありません。重要なのは、たたむ動作そのものではなく、寝具にこもった湿気を逃がして乾燥させることです。

特に梅雨から夏にかけては湿度が高くなりやすく、カビやダニへの注意が必要です。反対に冬でも、結露や加湿のしすぎによって湿気がたまることがあります。

この記事では、布団を敷きっぱなしにするとどうなるのか、季節による違い、掛け布団まで重ねたままにした場合、除湿シートの効果などを詳しく解説します。

目次

布団は毎日たたんだ方がいい?

フローリングや畳に敷布団を直接敷いているなら、毎日一度は床から離す習慣をつけるとよいでしょう。

なお、床に直接置いて使う折りたたみマットレスなども、床との接触面を定期的に確認し、湿気をためないようにすることが大切です。

厚生労働省のe-ヘルスネットでは、快眠に適した寝具の条件として、保温性だけでなく「吸湿性・放湿性が良いこと」を挙げています。また、掛け布団についても、寝ている間にかく汗を吸収し、外へ透過させる吸湿性・放湿性が必要と説明しています。

つまり、寝具は睡眠中に水分の影響を受けることを前提に使うものです。東京都もダニ対策として、天気の良い日は布団を干して十分に乾燥させ、梅雨時期などは布団乾燥機を利用することを勧めています。

そのため「毎日きれいに収納すること」よりも、「毎日、布団を乾きやすい状態にすること」を意識すると分かりやすいでしょう。

朝は起きてすぐ布団を押し入れへ収納するのではなく、まず掛け布団をめくって寝床を開放し、敷布団も床から離して湿気を逃がしましょう。押し入れへ収納する場合は、先に寝具へ風を通してからしまうのがおすすめです。

布団をたたまず敷きっぱなしにするとどうなる?

布団を敷きっぱなしにすると、裏側に湿気がこもり、カビやダニが発生しやすくなることを示した図解

敷きっぱなしで特に気を付けたいのは、布団と床の接触面に湿気が残りやすくなることです。床に接する裏側は空気が通りにくいため、室内の湿度や寝具の状態によっては湿気がこもりやすくなります。

湿気が多い環境で問題になるのがカビとダニです。東京都の資料では、湿度が60%を超えるとカビやダニが発生しやすくなるとされ、室内湿度は40~60%を目安に管理するよう示されています。

東京都の分冊版パンフレットでは、布団、カーペット、畳、カーテン、押し入れなどが、ダニの繁殖しやすい場所として挙げられています。ダニの虫体だけでなく、フンや死骸などもアレルゲンとなるため、寝具を乾燥させることに加えて、シーツや布団カバーの洗濯、掃除などを組み合わせることが大切です。

もちろん、一日たたみ忘れた程度で、すぐにカビだらけになるわけではありません。問題は、湿った状態を確認しないまま敷きっぱなしを繰り返すことです。

布団を上げたときに裏側や床が湿っている場合は、敷きっぱなしを続けず、布団と床の両方を十分に乾燥させましょう。カビ臭さや黒・緑色などの斑点が見られる場合は、乾燥だけで済ませず、布団の洗濯表示などを確認したうえで適切に対処します。カビを除去するときは、胞子を周囲へ飛散させないよう注意しましょう。

フローリングと畳で違いはある?

ダニ対策という点では、畳よりもフローリングの方がダニの潜り込む場所を減らしやすいとされています。ただし、敷布団を床に直接敷く場合は、フローリングでも畳でも長期間の敷きっぱなしは避けた方がよいでしょう。

特に「畳なら湿気を吸ってくれるから大丈夫」と考えるのはおすすめできません。東京都の資料では、畳の上にカーペットを敷くと通風が悪くなって畳が湿るため避けるよう案内しています。これは布団そのものについての記述ではありませんが、畳でも通風を妨げる使い方は湿気につながることが分かります。

古い研究ではありますが、1957年に『家政学雑誌』へ掲載された研究でも、就寝時の寝具内の水分移動が調べられ、畳と敷布団の間にも水分の出入りがあることが報告されています。

したがって、フローリングでも畳でも「敷いたままで裏側を見ない」のではなく、定期的に持ち上げて床面の状態を確認することが重要です。

季節で変わる?梅雨・夏は特に注意

布団の湿気対策は一年を通して必要ですが、特に注意したいのが梅雨から夏です。

東京都によると、ヒョウヒダニ類は最適温度25~30℃、相対湿度60~80%を好み、湿度の高い梅雨時に増え始め、夏期に多くなるとされています。また、東京都のパンフレットでも、ダニの繁殖のピーク期にあたる夏から秋にかけてダニアレルゲンが多くなると説明されています。

この時期は、晴れて外気が乾燥しているなら換気し、布団を干すなどして乾燥させましょう。一方、雨の日や外の湿度が高い日は、窓を開ければ必ず湿気が減るとは限りません。神奈川県衛生研究所も、湿度が高いときや雨の日の窓開けは逆効果になる場合があるとしています。

そのような日は、エアコンの除湿機能や除湿機、布団乾燥機などを利用する方が現実的です。東京都も梅雨時などには除湿機、気温も湿度も高い夏場にはエアコンを使う方法を紹介しています。

冬なら敷きっぱなしでも大丈夫?

冬は空気が乾燥する日が多いものの、「冬なら敷きっぱなしで大丈夫」とは言い切れません。

東京都の「健康・快適居住環境の指針」では、冬場は窓ガラスや北側の壁、押し入れなどが結露しやすいとしています。さらに、調理、入浴、室内干しなどによって室内湿度が上がることがあるため、加湿する前に湿度を確認するよう勧めています。

加湿器を使う家庭では特に、乾燥する季節だからと加湿しすぎないことが大切です。室内湿度は40~60%を一つの目安にして、布団の裏側も定期的に確認しましょう。

つまり、季節だけで「たたまなくてもよい」と判断するより、温湿度計と布団・床の状態を確認しながら判断する方がよいでしょう。

掛け布団も一緒に敷きっぱなしだとどうなる?

敷布団の上に掛け布団まで広げたまま、一日中重ねておくのも避けた方がよいでしょう。

厚生労働省が説明しているように、掛け布団にも吸湿性・放湿性が求められます。掛け布団を敷布団の上へ広げたままにすると、敷布団の表側まで覆われるため、寝床全体に風を通しにくくなります。

寝具を乾燥させるという観点では、掛け布団と敷布団を重ねたままにするより、別々に空気へ触れさせる方が湿気を逃がしやすくなります。

朝は掛け布団をめくる、椅子や物干しなどに掛ける、敷布団は折るか立て掛ける、といった方法でも湿気を逃がしやすくなります。

除湿シートを敷けば敷きっぱなしでも大丈夫?

除湿シートやすのこは補助であり、敷きっぱなしにせず定期的に布団を持ち上げて状態確認することを示した比較画像

敷布団の下に敷く除湿シートは、湿気対策の補助として利用できます。

吸湿材を使った除湿シートは、布団と床の間の水分を吸収する目的で作られています。そのため、床へ直接布団を敷く場合の対策の一つにはなります。

ただし、除湿シートを使えば布団をずっと敷きっぱなしにできるわけではありません。シートが吸収できる水分量には限りがあり、製品によっては定期的な天日干しや陰干しなどで乾燥・再生する必要があります。使用方法や干すタイミングは製品によって異なるため、取扱説明書に従いましょう。

すのこを使用する場合も、それだけで布団を敷きっぱなしにしてよいわけではありません。定期的に布団を持ち上げ、すのこや床面、寝具に湿気やカビがないか確認しましょう。

布団を清潔に保つための毎日の管理方法

起床後に掛け布団をめくり、敷布団を床から離し、床の湿り気を確認して干す・乾燥させる朝の布団管理手順

起床後は掛け布団をめくり、敷布団を床から離して裏側にも空気を通します。床が湿っていたら水分を拭き取り、床も乾燥させてから布団を戻しましょう。

さらに、天気の良い日には布団を干す、梅雨時などには布団乾燥機を利用する、シーツや布団カバーをこまめに洗うといった対策を組み合わせます。ダニ対策では、布団を乾燥させた後に表面へ掃除機をかけることも有効です。東京都も、布団を干した後の掃除機がけによって、ダニのフンや死骸などのアレルゲンを減らせるとしています。

毎日必ず押し入れへ収納できなくても構いません。「床から離す」「裏側を確認する」「湿気を逃がす」の3つを意識するだけでも、敷きっぱなしより管理しやすくなります。

まとめ

床に直接敷く敷布団は、できれば毎日いったん床から離して、布団と床の両方に空気を通すのがおすすめです。

敷きっぱなしを続けると、床との接触面を乾かす機会が減ります。特に梅雨から夏の高温多湿な時期は、カビが発生しやすく、ダニも増えやすいため注意が必要です。冬でも結露や過度な加湿によって湿度が高くなる場合があります。

また、掛け布団まで重ねたままにするより、朝はいったん掛け布団をめくり、敷布団と別々に空気へ触れさせましょう。除湿シートも湿気対策の補助になりますが、それだけで布団を敷きっぱなしにしてよいわけではありません。

重要なのは「毎日必ず三つ折りにして収納すること」ではなく、「寝具に湿気を残さないこと」です。無理なく続けられる方法で、布団の裏側と床面を乾燥させる習慣をつけましょう。

引用・参考資料

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